2022/5/24
デスクワーク用の椅子（デスクチェア）は、サイズや形状、価格の異なるさまざまなチェアが販売されています。何がどのように違うのかわかりにくいと感じている方は多いかもしれません。椅子を選ぶ際は、背もたれの高さや座面の形状、素材、搭載されている機能など、多くのポイントがあります。
ここでは快適に座るために重要な、椅子の背もたれが持つ役割や種類、機能などについてご紹介します。
- 椅子の背もたれの役割とは
- 背もたれの高さの種類
- 快適な椅子に欠かせないリクライニングやロッキング機能
- 背もたれで確認したいその他の機能
- ランバーサポート
- アッパーチルト機構
- 背もたれの素材も重要
- コクヨのおすすめワークチェア
- Bezel（ベゼル）
- ing（イング）
- Monet（モネット）
- picora（ピコラ）
- 最適な背もたれを選んで快適に過ごそう
1. 椅子の背もたれの役割とは
椅子は、背もたれがあるタイプと背もたれのないスツールのようなタイプに分けられます。背もたれがないタイプは、自らの力で腰や背中を真っすぐ保って座らなければいけません。体が休まらず、筋力が足りない場合は姿勢が崩れる原因になることも考えられます。
一方で、背もたれがあるタイプであれば、体を預けて座ることが可能です。背もたれを上手に活用すれば、座っている間の姿勢を正したり、体にかかる負担を軽減したりすることに繋がります。
特に、デスクワークなどで長時間座り続ける方は、機能性に優れた背もたれ付きの椅子を選ぶのがおすすめです。
2. 背もたれの高さの種類
椅子の背もたれは、ローバック・ハイバック・ヘッドレスト付きの3種類に大きく分けられます。
背もたれが高いハイバックの椅子ほど、広い面積で体圧を分散するので、疲れにくいのが特徴です。主に、体を背中側に預ける「後傾姿勢」で長時間座ることが多い方に適しています。
また、長時間後傾姿勢のままパソコンの画面を見続ける必要がある方は、肩首をしっかり支えてくれるヘッドレスト付きもおすすめです。
一方で、ローバックの椅子は背もたれが小さく、空間への圧迫感の少なさが魅力です。スペースが狭いお部屋でも、自然に馴染みやすいでしょう。背もたれが小さい分、上半身を動かしやすく、肩甲骨や肩などをストレッチしやすいのもメリットです 。ハイバックと同様に腰部はしっかり支えられていて、背もたれ上部をあまり使わない「前傾姿勢」で座ることが多い方に適しています 。
3. 快適な椅子に欠かせないリクライニングやロッキング機能
快適に座るためには、リクライニング機能やロッキング機能が付いている椅子を選ぶことが重要です。
リクライニングとは、背もたれが後傾する動きのことで、安定した後傾姿勢を取るために重要な機能です。より安定させたい場合は、背もたれの傾きを固定したり、背もたれの可動範囲を調整できる機能を併用することをおすすめします。
ロッキングとは、背もたれが後方に揺れる動きのことです。長時間同じ姿勢で座り続けると静的疲労が溜まりますが、ロッキング機能で上半身を少し動かせば、血流が促進されて静的疲労が溜まりにくく、長時間座っても疲れにくくなります。
関連記事：椅子に座ると疲れる理由は？ 疲れにくい椅子のポイントを解説
コクヨのチェアでは、座っている間も体を自然に動かせるように、さまざまなロッキングの方式を採用しています。それぞれの動きの違いを簡単にご紹介します。
1．背もたれロッキング
座面は動かず、背もたれ部分だけが後方に揺れるロッキング方式です。
2．シンクロロッキング
座面の前部を支点に、背もたれと座面が連動して沈み込む動きをするロッキング方式です。姿勢が変化しても大腿部を圧迫せず、自然な座り心地を実現します。
3．オートアジャストロッキング
座る人の体重に合わせて最適なロッキングの強さに自動調整するロッキング方式です。
4．オートフィットシンクロロッキング
「シンクロロッキング」と「オートアジャストロッキング」のメリットを掛け合わせて作られたロッキング方式です。背もたれと座面が連動する際のスムーズなフィット感や、どの角度でもバランスを取りやすい反力特性、座る人の体重に合わせてロッキング反力を自動調節する機能を備え、より快適な座り心地に進化しました。
5．360°グライディング
座面が体の動きに追随し、前後左右360°滑らかに動く機構です。動いた後に揺り戻しがあるので、バランスを崩す心配はありません。
4. 背もたれで確認したいその他の機能
椅子の背もたれには、リクライニングやロッキング以外にも、座っている時の疲れにくさをサポートする多くの機能があります。椅子を選ぶ際に確認しておきたい、快適に座るための機能の一例をご紹介します。
ランバーサポート
ランバー（lumber）とは腰椎のことで、ランバーサポートとは座っている際の腰をサポートする機能や設計のことです。背骨のS字形状は、湾曲が強い人や真っすぐの人、湾曲が高い位置にある人など個人差があります。ランバーサポート機能を搭載したチェアなら、個人差のある背骨の湾曲形状を適切にサポートし、着座中の背骨を自然なS字形状に近づけます。疲れにくい着座姿勢を維持したい方は、ランバーサポート機能の有無も確認しておくと良いでしょう。
ランバーサポートについては、以下のページで詳しくご紹介しているので、併せてご確認ください。
関連記事：ランバーサポートとは？ 腰にやさしく座れる椅子の機能について
アッパーチルト機構
アッパーチルトとは、背もたれの上部だけが柔軟に動く機構のことです。前述のように、同じ姿勢を取り続けると体の血流が滞り、疲れが溜まりやすくなります。
背もたれが柔軟に動くアッパーチルト機構搭載の椅子なら、自然に上半身を動かすことができるため、血流を促進して疲れを軽減できます。
5. 背もたれの素材も重要
椅子の背もたれには、メッシュタイプとクッションタイプがあります。それぞれ特徴が異なるので、用途に応じて適した素材を選ぶことが大切です。
メッシュタイプの背もたれは柔らかく伸縮するため、個人差のあるS字形状にもフィットしやすいのが魅力です。光を通し影ができにくいことから、空間を明るく見せる効果も期待できます。
クッションタイプの背もたれは、腰部をしっかりとサポートする構造になっています。腰痛をお持ちの方や、長時間着座することが多い方に最適です。
どのような悩みを抱えているのか、どんな場所で使いたいのかに合わせて、背もたれの素材にも注目してみてはいかがでしょうか。
6. コクヨのおすすめワークチェア
コクヨワークスタイルショップでは、ロッキング機能やランバーサポート機能などを搭載した、高機能チェアを販売しています。ここからは、おすすめのワークチェアや、それぞれの特徴をご紹介します。
Bezel（ベゼル）
背もたれと座面が連動して動くシンクロロッキング方式を採用。背もたれが高く、後傾姿勢時に 肩をしっかりとサポートするので、快適に着座できる設計になっています。
また、コクヨオリジナル機能の「オープンポジションサポート」で、座面の角度を前傾姿勢に合わせて切り替えることが可能です。姿勢を変えても、自然な座り心地を実現します。
ランバーサポートには、コクヨオリジナル機能の「ウェーブモーションサポート」を搭載。背面にある6本の帯が座り姿勢や背骨の湾曲に合わせて伸縮し、腰をしっかりとサポートします。グリップを回すことで、サポートの強さは微調整が可能です。
肩首を支えるヘッドレスト付きもラインナップしていて、長時間椅子に座って作業することが多い方におすすめの商品です。
ing（イング）
体の動きに合わせて座面が360°自由に動く「360°グライディング」を搭載。
前傾姿勢でPCワークする時も、背にもたれてアイデアを練る時も、座るだけで自然に働きやすい姿勢に整えます。
長時間座りすぎて身体が固まることに問題を感じていた方、身体を固めないことで心身のストレスを緩和させたり
クリエイティビティを高めたりしたい方におすすめです。
グライディング・メカ機能によって背骨のS字カーブが自然に作られるため、ランバーサポート機能は搭載していません。
また、座る姿勢や体格に応じて座面前部が折れ曲がる、「オープンポジションサポート」も搭載しています。
背もたれの高さはローバック、ハイバック、ヘッドレスト付きの3種類をご用意。好みや使う場所に応じて選ぶことができます。
Monet（モネット）
複数のタイプやカラーから組み合わせて選ぶことができる、インテリア性の高いチェアです。背もたれがメッシュタイプの椅子には、クッション性のあるランバーサポートを搭載することが可能です。高さは背骨形状の個人差に合わせて調整できます。
またオートフィットシンクロロッキングを採用し、座る人の体重に応じて、ロッキングの強度を自動調節します。好みに応じてロッキング反力を5段階で調整する簡易調節機能や、ロッキングの角度範囲を調節する機能を搭載しているなど、個人差に合わせやすいのが魅力です。
インテリアに合わせてチェアを選びたい方や、複数人でシェアしたい方に適しています。
picora（ピコラ）
コンパクトでスマートなデザインと座り心地を追求したチェアです。骨盤の前滑りを防止したり、適切な体圧分散を行ったりできる「ポスチャーサポートシート」や、オートアジャストロッキングを採用していて、長時間の作業も快適に行えます。
背もたれの高さはハイバックとローバックに加え、さらにコンパクトなミニバックもラインナップ。カラーバリエーションも豊富で、さまざまなシーンで使いやすい点も魅力です。
7. 最適な背もたれを選んで快適に過ごそう
椅子の背もたれは、体を支えたり、座っている時の疲れやすさを軽減したりする重要な部分です。
自分に合った素材や機能を選ぶことで、より快適にご利用いただけます。
コクヨの高機能チェアを活用して、在宅ワークなどの環境を整えてみてはいかがでしょうか。
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