THINK OF THINGS 「ANY BOX LIGHT」デザイナーインタビュー

2022/01/17

コクヨが運営する原宿のSHOP&CAFE「THINK OF THINGS」(以下TOT)。前回は実際の店舗の紹介をしました。今回はそのTOTから新たに登場した「ANY BOX LIGHT」についてデザイナーの佐々木さんにお話を聞いてきました!
※今回紹介する「ANY BOX」及び「ANY BOX LIGHT」はKOKUYO Workstyle Shopではなく、TOTで扱っている商品となります。お買い求めの際は、記事下のリンクよりアクセスください。

目次
  1. 文具と家具の領域を横断した「ANY BOX」シリーズ
    • 「ANY BOX」開発秘話
    • 「ANY BOX」商品特徴
  2. 在宅勤務をより意識した「ANY BOX LIGHT」が新登場
    • 「ANY BOX」と「ANY BOX LIGHT」の違い
    • 2つを組み合わせてアップデート
    • オプションを付けてより便利に

1.文具と家具の領域を横断した「ANY BOX」シリーズ

「ANY BOX」開発秘話

佐々木さん、こんにちは! 今日は、新しく発売した「ANY BOX LIGHT」に関して、お話を聞かせてください。

新しく発売された「ANY BOX LIGHT」ですが、このTOTがオープンした当初に開発された「ANY BOX」という製品を元に、在宅勤務の増加を見据えて最適化した製品なんです。

左が新発売の「ANY BOX LIGHT」、右が「ANY BOX」

そもそもANY BOXがなぜ誕生したかと言うと、TOTのオープン当初に、「コクヨは文具とオフィス家具のメーカーだけど、その領域を横断するような製品を作れないか?」とメンバーと話していたんです。
文具では、主力製品としてCampusノートがあり紙を材料としており、オフィス家具で言うとデスクや収納などでスチールを主な材料としています。この2つの素材を上手く組み合わせて、文具と家具の横断を表現できないかと考え、紙でできたファイルボックスをスチールのフレームと組み合わせた「ANY BOX」を開発しました。

「ANY BOX」商品特徴

たしかに、スチールフレームのシャープさがファイルボックスと合わさっていいコントラストを出しているように思います。商品としての特徴も教えてもらえますか。

「ANY BOX」という名前を付けているのは、文字通り、あらゆるものをここに入れて使ってもらって楽しんでもらいたいという想いからなんです。ファイルボックスだと、ファイルを入れる箱になってしまう。
例えば、このショップ内だと商品在庫や備品をしまっていたり、僕が家で使う時には上段にPCを入れて、中段は書類、下段は掃除用品を入れています。それぞれの人でまったく入れるものが違って、十人十色の使い方になると思っています。

「ANY BOX」の収納。文具起点の収納で書類などのサイズ感とも合う

2.在宅勤務をより意識した「ANY BOX LIGHT」が新登場

「ANY BOX」と「ANY BOX LIGHT」の違い

馴染みのあるファイルボックスが、使いやすさを増しているような気がします。そんな「ANY BOX」という商品がある中、なぜ今回新商品として「ANY BOX LIGHT」を開発したのですか。

「ANY BOX」を出した当時から変化しているのは、やはり「在宅勤務」の比率の増加だと思うんです。「ANY BOX」の開発の時も在宅時のことを考えていなかったわけではないんですが、今回の「ANY BOX LIGHT」では、より在宅時のことを考えて開発をしています。

具体的にはどんなところに違いがあるんですか。

1つ目はカラーリングです。元々フレームはBlack、Navy、Chromeの3種類、ボックスはBlack、Navy、Silverの3種類でした。「ANY BOX LIGHT」では、落ち着いたグレーのトーンで揃えることで、ニュートラルでホームインテリアや仕事用のデスクやチェアにもなじみやすいカラーにまとめています。

フレームとボックスをグレートーンで統一。より落ち着いた仕上がりとなった

2つ目は収納に、既存品のファイルボックスを採用しています。従来の「ANY BOX」のファイルボックスは、PASCOという強度が高い繊維ボードを使用した、しっかりとしたつくりが特徴で、使っていくうちに味が出てくる素材感も魅力です。一方で「ANY BOX LIGHT」では、オフィスで汎用的に使われている組み立て式のファイルボックス(TOTのプロダクトブランド「EX-」シリーズの無地グレーのファイルボックス)へと変更しました。これは在宅勤務などで、業務内容によってファイルボックスを入れ替えて使うことを想定した提案です。不要時は折り畳んで、スペースを取らずに置いておくことができますし、別の場所に収納しておき、必要な時だけ「ANY BOX LIGHT」に載せるなんて使い方もできます。取っ手もついているので、家の中で少し場所を変えたいなんて時にも持ち運びしやすい仕様になっています。

2つを組み合わせてアップデート

「ANY BOX」と「ANY BOX LIGHT」それぞれの魅力がありますね。

フレームやファイルボックスの色合いや質感などインテリア用品としての魅力は従来の「ANY BOX」に軍配が上がると思います。ただ「ANY BOX LIGHT」は汎用的なファイルボックスを使用することでお求めやすい価格にもなり、さらに気軽にボックスを入れ替えられる仕様は在宅勤務には向いていると思います。まさにライト版ですね。
もちろん「ANY BOX LIGHT」のフレームに、単品販売の「ANY BOX」のファイルボックスをしまうことも可能ですので、後からそういったアップデートをすることもできます

既存のファイルボックスで、引き出したときには取っ手が現れる

オプションを付けてより便利に

「ANY BOX LIGHT」は素朴で落ち着きがありながら、さりげないところに気遣いがあってコクヨっぽさを感じますね。

そうなんです。あとは、オプションなんですが、ナンバースタンプとバインダークリップをつけることができるんです。それぞれのボックスに番号をふったり、バインダーに付箋やメモを挟むことで、何を収納しているのか、いつまで保管しなければいけないのかを一目でわかるようにすることができます。ボックスに書いてもいいですが、一度書いた後に用途を変更したり、書き損じたりした時に書き直せないですよね。長く大事に使ってほしいという思いから、このようなオプションも用意しています。

オプションのバインダークリップ。

こちらはTOTのショップでオプションをお願いしたら付けられるんですか?

そうですね。「ANY BOX LIGHT」は「EX-」というコクヨの定番事務用品のグラフィックやマテリアルをなくしたシリーズ(https://online-shop.think-of-things.com/collections/ex)のファイルボックスを使用していますが、オプション対応は「EX-」に付随するサービスです。原宿の店舗で購入した際にオプションをつけることもできますし、今はTOTのECショップもあるので、そちらからもオプションのカスタマイズが可能になっています(「ANY BOX LIGHT」のオプション対応については、店舗でのみ対応)。やはり、デザイナーとしては直接モノに触れてもらいたいという気持ちはありますが、場所や今の状況でショップに来られない方も多くいるかと思います。そういった場合でも満足してもらえる購入体験をECショップでご用意しています。


〆の取材側(Workstyle shop)からのコメント

おしゃれなデザインですてきですね!
在宅で仕事をしていると、毎日使うお仕事セットをしまうのが億劫で、床の片隅にPCとノートの山が出来ていることが多いですが、これがあればおうちの中が簡単におしゃれに片付きそうです。
キャスターがついていたり、中身のボックスだけ持ち運べたり、おうちのなかでも仕事の場所を変える人にはもってこいですね。掃除のときに動かしやすいのも家具としてポイントが高いです。

関連サイト

THINK OF THINGSについて


この方に聞きました

デザイナー
佐々木拓さん

2008年多摩美術大学プロダクトデザイン専攻卒業。コクヨ入社後、オフィスや公共家具のデザインや、商品・企業ブランディングのためのアートディレクションなどを手掛ける。2017年からTHINK OF THINGSのオリジナル商品デザインを担当。


関連記事

こちらの記事も読まれています